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【立川】追い込み転向を考える栗本尚宗

2022/11/09

立川競輪場「日刊スポーツ杯(FII)」は9日に最終日を迎える。A級チャレンジ決勝に勝ち上がった栗本尚宗に話を聞いた。


栗本は初日予選で前受けから4車のアドバンテージを生かして突っ張ると、迫る番手の山本恵太郎を振り切ってワンツー。準決勝は打鐘で新人・高橋優斗を叩くも、最終2コーナーから高橋が一気に巻き返す。栗本は逃げ粘って2着となった。レース後「風が強かったし、自分の気持ちの弱さが出てしまった」と反省。

 

この日のバンクコンディションについて、選手の多くが口を揃えて「風が強くて車が出ない。風向きは横からも吹いているから追走だけでも脚を使う」と話していた。ちなみに地元の駒井大輔いわく「3年に一度の強風」とのこと。

 

前々期の度重なる失格により、今期はチャレンジに降級した栗本。S級点に届きそうであっただけに、チャレンジ戦では力は抜けていて安定した成績を残している。

準決勝の番組が発表され、栗本は自在のコメントを出した。当然、自力のコメントかと思っていたので真意を本人に直撃。すると、自在か自力か悩み出す栗本。「実は、追い込みにシフトしていこうと考えている。でも、こうやって今日(予選)も逃げちゃっているし、番組的にも周りも許してくれないですね…」と苦笑い。悩んだ末、準決勝は“自力”とコメントを改めた。

 

追い込み転向プランは周囲の助言を受けてのものなのか、と尋ねると「いや、違います。やっぱり新人選手を相手にスピード勝負は敵わないし…。位置取り争いなら負けないんですけどね」。続けて「人の後ろは俯瞰してレース見られるので面白いんです。落ち着いて走れるし、得意な方だと思う。S級でのことも見据えて、来期のA級12班戦から徐々にシフト行けたら」と明かす。

 

決勝メンバーが出揃い、高橋優斗と河崎正晴の九州新人コンビが別々でやるかどうかが焦点に。両者の選択次第では、栗本がどちらかの番手に行ける選択肢も。しかし、栗本は自ら単騎戦を選ぶ。「ここ3場所の決勝はいずれも新人選手の番手戦。たまには一人で。身軽に走れますからね。細切れ戦なので位置取りを考えながら走りたいと思います。もちろん優勝を狙って頑張ります」と意気込んだ。