アオケイ・小田競・中部競輪・競輪研究4紙合同の競輪サイト
千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で30日から「PIST6 Championship」のセカンドクォーターラウンド4が開催されている。2日目の準決勝B(11R)に出走予定の伊藤信に話を聞いた。
現在も実業団チーム『岩井商会レーシング』でも活躍をしている伊藤。
話を聞いている中で、競輪選手になる前の話をしてくれた。
大学2年生から自転車競技を始めた。プロを目指していたそうだが、大学3年の時には両親が教師をやっていたこともあり、教員免許を取得して教育実習にも行っていたそうだ。
ただ、自転車競技で…という思いがあった伊藤。なかなか出ないタイムに悩みながら、教師になった方が良いのかと悩みに悩んでいた時期だった。
そしてそんな時に転機が訪れる。
2005年に松戸競輪場で行われた第3回 ワールドグランプリ。現在はコロナ化で実施されていないが、外国人選手を対象に創設された短期登録選手制度の国際競輪が開催されていた。
「外国人選手を間近で、更に競輪場でみられる機会はなかなかないですからね。自分以外にも競技をやっている人が見に来ていました。当時は競輪のことは何も知らないし、選手も全然知らない状態でした」。
「そこで優勝したのが小嶋敬二さん。外国人選手を相手に勝ってしまうんだから凄く強いな…と。競輪選手の見方が変わった瞬間でした。競輪選手を目指すキッカケにもなりました」。
「当時は車券を買うことができたので、外国人選手から買っていたけど、見事に外れましたが…(苦笑)」というエピソードも教えてくれた。
「その後、競輪学校について調べたら当時は23歳までという年齢制限があった。やるなら今しかないと思い競輪学校へ入った」。
この一つのレースが伊藤の人生を変えたと言っても過言ではない。
競輪選手となった現在も実業団で競技を続けている。その中でのPIST6はありがたい、自分が選手をしている間に始まってくれて良かったと笑顔で話していた。
競輪でもPIST6でも存在感をまじまじと見せつける伊藤。今回は4度目の優勝に向けてまずは準決勝突破に期待する。