グレードレース

競輪放浪記【第18回】(麻雀プロ 滝沢和典)(アオケイ紙面掲載コラム)

2024/08/12

【パリ五輪】

 アツくなったり、勇気づけられたり、支えられたり。アスリートが発する言葉や考え方には影響を受けるものが多くあります。

 BMXの日本代表として過去2度のオリンピックに出場した長迫吉拓選手は今回はトラックレースでの出場となりました。「BMXと違いチーム競技になると失敗が自分の問題だけではなくなる」また「勝てない=楽しくないとなる選手が多い中、好きや楽しいといった気持ちだけでやってきた」という言葉も響きます。

 麻雀で近年最も注目されている「Мリーグ」も4名のチーム戦です。責任感が高いパフォーマンスを発揮するきっかけになる事もあれば、邪魔をする時もあります。

 麻雀はとりわけ運の要素が多く、内容と結果が比例するまで時間がかかります。競技の楽しさを忘れなければ不利を被る展開が続いても感情や精神がブレずにいられるし、トータルの成績にも良い影響を与えることでしょう。

 

【夏は暑くて木村安記さんはアツい】

 佐世保(WTミッドナイトG3)2日目。木村安記さんが主催する競輪ファンが集う食事会にお誘いいただきました。少し遅れて到着すると、その場の十数人全員がブツブツ言いながらスマホとにらめっこしたり意見を交換したり、そしてレースが始まればモニターめがけて思い思いの声援をぶつけています。知らない人から見たら異様な光景でしょうが、私にとってはとても心地よい空間です。会の名目は「暑気払い」とのことでしたが、貸し切りのフロアには競輪場さながらの熱気がこもっていました。

 最終レースが終わり、自分が皆を導かなければならないという責任感から解放されて酒が回ってきたのか、木村さんは次々と仲間たちに「横」をくらわせ始め、ついでに、と横をもらった私が落車する(椅子から落ちる)アクシデントが発生しました。次回木村安記さんに会う迄には横も練習しておきたいと思います(笑)

 佐世保にも出走していた平原康多選手とお会いした時に「(日本選手権の表彰式で)堪えたと思ったら目の前の木村さんの涙でもらい泣きしてしまった」とお話ししていました。初めてお会いした平原康多選手は思いやりがあって親切、真の男前でした。オールスターを獲得してのグランドスラム達成にも期待したいですね。

 

〈左:滝沢和典〉

滝沢 和典 プロフィール

競技麻雀のプロ雀士。

日本プロ麻雀連盟所属。

MリーグではKONAMI麻雀格闘倶楽部に所属。

愛称はタッキー。

キャッチフレーズは「越後の奇跡」、「麻雀バガボンド」

生年月日: 1979年12月6日 (年齢 44歳)

血液型:B型

出生地: 新潟県 長岡市

 

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編集部

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