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大宮競輪「オッズパークのオズパ祭杯(FII)」は18日に初日を迎える。A級チャレンジ予選(4R)を走る明星晴道に話を聞いた。
「競輪選手の父と同じ公営競技の世界で頑張りたい」。
15日、とある少年の夢が叶った。地方競馬全国協会は、2023年度第3回調教師・騎手免許試験の新規合格者を発表。その少年の名前は「明星晴大」。今回参加している明星晴道の息子だ。
――おめでとうございます!嬉しいニュースが届きましたね!
明星 ありがとうございます、無事に合格できるとは。びっくりです。
――2世選手も多い競輪界、息子さんを競輪選手の道には勧めなかったんですか?
明星 自転車に興味はなかったみたいで。息子が中学3年生の頃、高知競馬場に遊びに行った時に『ジョッキーが格好良い』と思ったみたい。ただ、馬も触ったこともないのに大丈夫なのかなって。ああいうサークルって、実家が牧場だったり幼い頃から馬に携わってきた人が多いじゃないですか。それに学校(※)に合格する事自体、狭き門で難しいのに…。体重制だってあるし…。
(※)地方競馬教養センターで2年間の騎手養成課程を卒業し、騎手になるために免許試験を受けるのが一般的。
――何かと心配事が尽きなかったようですが、反対はされなかったんですか?
明星 反対はしていないですけど…。試験を受けるのは1回限りという話はしました。
――最終的には息子さんの進みたい道を、と尊重されたということでしょうか?
明星 うーん、どうですかね。でも、自分も競輪選手を目指した時に適性試験(※)で挑戦した立場ですし。息子にも挑戦するチャンスがあるならばと。
(※)自転車競技未経験車や他競技からの転向者が受験できる試験。
――見事にセンター、騎手免許ともに一発で試験に合格しました!
明星 いや~、本当にびっくりですよ。
――この2年間で息子さんの顔つきに変化はありました?
明星 少したくましくなったような、なっていないような(笑)。昨日(前検日前日の16日)も動画インタビューがあって、見ていて自分のことよりも心配になっちゃいましたよ。
――公営競技の選手の先輩として、どんなアドバイスを送りたいですか?
明星 まだ17歳、調教師さんや厩務員さん、オーナーさんなど周囲は年上の方たちばかりでしょう。みんなに可愛がられるような存在になってほしいですね。ファンにも愛されるジョッキーに成長してほしい。
――父親としてエールを送るならば?
明星 真面目に取り組んで、今は馬のことに集中して頑張ってほしいです。
――今後は明星選手にとっても、息子さんの存在や活躍は刺激になりますね。
明星 そうですね。自分も1日でも長く選手を続けられるように、親子で切磋琢磨して頑張りたいです。
――ちょっと気になったのですが、息子さんの“晴大”(せいだい)というお名前にはどんな思いが込められているのでしょうか?
明星 僕の「晴道」から一文字「晴」をとって、あとは大きくなってほしいなと。少し大きくなりすぎちゃったかなって(笑)。170㎝あるかないかぐらいでジョッキーにしては大きいし、体重制限があるのでね。でも、これからはジョッキーとして大きく育っていってほしいですね。
息子・晴大(岐阜・笠松競馬所属)は4月1日に免許が交付され、スタートラインに立つ。競輪と地方競馬、フィールドは違えど同じ公営競技の世界。親子共々、熱いレースで業界全体を盛り上げてほしい。