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千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で1日から「PIST6 Championship」の「セカンドクォーター」ラウンド15が開幕。1次予選C(3R)に出走する吉田有希に話を聞いた。
「強い選手たちがいなくなったので、そろそろ出場しようかなと(笑)」と無邪気な笑顔で登場した吉田。
一昨年のジャパンヒーローズ・ラウンド3(21年11月・決勝3着)以来、実に1年9か月ぶりの参戦だ。デビュー3年目。関東地区を代表する若手機動型として活躍し、順風満帆と思いきや、春先から競走得点は下降線をたどる。吉田は今、苦しんでいる――。
「最近ずっと感じが良くない。その要因は自分でも分からなくて…。何かヒントやキッカケを得られたらという思いもあって」と参戦の経緯を語った。
「拓矢(兄)からは以前と「フォーム」が違うとは言われますね。練習でも色々と試している最中です。前回にPIST6を走った後のレースは、軽い感じがしたし綺麗に回せる感じがあった。練習では重たいギヤを踏まないので、PIST6でギヤをかけて走って、それがいい方向へ繋がってくれたら」。
吉田が言うように、前回のPIST6直後の平塚でS級初優勝(完全優勝)を飾ると、勢いは止まらず豊橋、西武園と3場所連続優勝を達成。その後も着実にステップアップを図り、実力はもちろん、愛されキャラも定着して関東地区を代表する若手機動型選手に。
「以前に比べて簡単に逃げさせてくれない。後ろについてくださる選手も一流の強い選手ばかりでプレッシャーがないと言ったら嘘になる。その点ではPIST6は単騎戦でラインもないし、点数が関係ないので自分の走りに集中できますね。今回は仲の良い同期の木村皆斗もいるし、競技を楽しみたい」。
注目のタイムトライアル。「10秒165」を自己ベストに持つが、結果は10秒788(全体16位)。
「養成所で250バンクを走っていた感覚が前回は残っていたけど、これだけ間隔が空くと走り方を忘れてしまっている。レースになれば流れもあるし、大丈夫。しっかりと先行して主導権を握っていきたい」。
この壁を乗り越えた先に、一皮も二皮も向けた吉田有希が待っているはずだ。