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千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で3日から「PIST6 Championship」の「ファーストクォーター」ラウンド9が開幕。2日目デイ2Rに出走する飯田威文に話を聞いた。
「飯田先生、教えてください!」
先日、競輪選手養成所から第127回(男子)及び第128回(女子)選手候補生の募集要項が発表された。(2023年度に試験を実施、2024年の春に入所予定)
学生時代は自転車競技部に所属し、そのまま競輪選手養成所の道へと進む学生は昔も今も数知れない。競技と競輪は似て非なるものだが、『競輪選手に向いている』タイプや性格はあるのだろうか。多くの学生を見てきた“飯田先生”に聞いてみた。
飯田は自転車競技部の外部コーチとして学生の指導にあたって、5年ほどになるという。娘の飯田風音が競輪選手を目指すことになり、風音が在籍する自転車競技部の名門・川越工業高校で指導をスタート。当時の教え子には太田龍希、山田雄大らが在籍。現在、川越工業高校は太田真一が担当し、飯田は大宮工業高校で指導にあたっている。
冒頭の質問を投げかけると「一概に言えないけど、競輪選手に向いているのは『自転車が好きという気持ち』だと思う。大宮でバンク練習後に、ディズニーランドまで自転車で走りに行っちゃうぐらい自転車が好きな人は好きでずっと乗っている(笑)」。
飯田が思う自転車の魅力とは。「なんと言っても『自分の力で出せるスピード感』かな。あと、自分は旅が好きだから自転車に乗ってどこまでも行けるところ」と笑顔を見せる。
「歳をとっても研究して、努力次第では『年齢関係なく、若い子たちと同じの舞台で戦える』ところがいいよね。他のスポーツではなかなかないこと。同世代の自転車仲間たちも、未だに現役で選手をやっている自分を応援してくれている。嬉しいものですよ」。
飯田が話したように、この日(3日)競輪界のレジェンド・神山雄一郎が通算900勝を達成。今期S級1班に在籍する50代選手は6名おり、55歳の神山は最年長。いくつになっても、己次第で第一線で活躍できるのが競輪界であり、まさに神山が体現した1勝だった。
『好きこそものの上手なれ』とは言うが、PIST6には“究極の自転車好き”が集まっているように思う。常に検車場では飽くなき探究心を持つ選手が自転車と向き合い、アドバイスをし合う光景が広がる。そんな選手たちの熱い走りを会場でぜひ観戦してほしい。PIST6で自転車、競輪に出会ってみませんか?