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【PIST6】「車券に絡むこと」泣きの永澤剛に感じる熱

2023/02/03

千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で3日から「PIST6 Champion ship2022-23」EXTRA STAGEラウンド1が開幕する。1次予選B(2R)に出場する永澤剛に話を聞いた。

検車場に現れるいなや「なーんで、呼ばれてるのさ」、「ライバルが増えちゃったじゃん」と集中“口撃”を受けていたのは追加参戦の永澤。「みんな、酷いっすよ」と苦笑い。

周囲からライバル視されるのも無理はない。初出場初優勝を達成して連覇を成し遂げ、過去3度の出場で3連対率は100%と安定感は抜群だ。

 

しかし本人は「いやぁ、厳しい。みんな強いですから」といつも通りに泣きのコメントを連発。ただ、今回の自信のなさは事情が事情なようで…。

1月中旬に流行り病を患ってから状態が全然(良くない)。落車をして調子が上がってきたと思ったら、体調を崩して。コンディションが戻るにはまだまだ時間がかかると思うし、走りながら戻していけたら。だから、自分なんて全然っ!」と険しい顔。

 

が、迎えたタイムトライアル。永澤は持ちタイム10428を上回る10421(全体5位)を記録し、ちゃっかり自己ベスト更新。本人もビックリな様子で「前回、前々回とハロンは違うギヤ比を試して。今日は初出場で104が出たときのギヤ比に戻してみたのが良かったのかな」と分析。

 

グレード戦線でも活躍する永澤に今年の目標を聞くと、ひと呼吸おいて「な、ないです」と答えた後「目の前の一戦一戦を一生懸命頑張るだけ」と力強く口にした。

以前にモットーを尋ねた際に「競輪もPIST6も、3着以内に入って車券に絡むこと」と話し、記者は永澤の競輪観や考え方にギャンブルレーサーとしてのプロ意識に熱を感じた。実際に競輪の成績では一昨年、昨年と3連対率は50%を超える高い数字を誇り、自身のモットーを体現している。

 

趣味やオフの息抜きを聞いてみても「うーん、練習しかしていない。月曜日からずっと毎日」と常に自転車と向き合う日々。「高校時代から自転車競技をやっていて、コンプレックスというか…。インターハイとかの出場経験もなくて。たいした成績は残せなかったですけど、競輪選手になると決めていた。昔も今もコツコツ練習して力をつけるしかない」と話す。

「当時は同学年の(早坂)秀悟には全く歯が立たなかったので、やっつけてやろうと燃えている。やられたらやり返さないと(笑)」と不敵な笑みを浮かべる永澤であった。