FⅠ&FⅡニュース

【京王閣競輪・新人記者が突撃取材!】中田拓也 「なかたー!」の声援に背中を押されて

2026/10/26

京王閣競輪FⅠナイター「高木真備杯&ベティモ杯&日刊杯」が27日に2日目を迎える。4RのA級準決勝に出走する中田拓也に話を聞いた。

 レース開始前から激しく降りしきる雨が、勝負の舞台を冷たく濡らしていた。
 しかし、バンクを駆け抜ける中田拓也(127期・広島)の背中を押し続けたのは、スタンドから届く熱い声援だった。

「なかたー! がんばれー!」

 激闘の最中、横目に応援団の姿を捉えた瞬間、胸の奥から湧き上がるものがあったという。

「この雨の中、わざわざ応援に駆けつけてくれたファンへの感謝で胸がいっぱいでした」と、 レース後、中田は何度もそう口にし、感謝の思いを噛み締めていた。

 実は、この日の出走に至るまでの約1か月間、中田は人知れず苦しい時間を過ごしていた。 相次ぐ体調不良に加え、実に2度もの「ぎっくり背中」に見舞われ、満足な練習が積めていなかったのだ。

「練習不足がそのままレースに出てしまって……」

 本人もそう振り返る通り、自ら前に出て力強く主導権を握るという理想の展開を描くことはできなかった。迫り来るピンチ。万全ではない身体で戦うなか、中田を鼓舞したのが、「地元を背負っている」というプライドだった。

「自分が崩れるわけにはいかない。ラインの先輩を連れて行くんだ」

 その強い執念が、粘り強い走りを生んだ。

 初出走となる京王閣のバンク、同期・山本康旗(大分)との激突、そして地元の先輩たちの想い。様々なプレッシャーを自らの糧へと変え、見事に引き寄せた「ワンツーフィニッシュ」。

 レース後は、最後はおなじみのポーズをカメラに向け、弾けるような満面の笑顔を見せた。冷たい雨の中で彼が見せたのは、逆境を乗り越える強い意志と、ファンや仲間への深い感謝の証だった。

「先行して、後ろにつけてもらえるような頼もしい選手になりたい」

 そう将来を見据える中田は、2日目の準決勝(4R)でも、地域を超えた先輩の期待を背負ってバンクに立つ。

「相手も強敵ですから……」と謙遜気味に語るものの、ラインを何より大切にするその熱い走りで、明日も、勝利を掴みにいく。

新着コラム

コラム一覧