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中川の約9カ月ぶりのPIST6参戦を心待ちしていたのはファンだけではない。タイミングが合わず、中川とは今回が初対面となった記者もそのひとりである。念願叶っての初取材、せっかくなのでPIST6以外のことについても聞いてみた。
――再建工事中の熊本競輪場は今どのような状況ですか?
今年中にギリギリ完成するかどうかで、来年2024年の2月、3月ぐらいには練習ができるようになるかどうかといった状況ですね。10月の記念からスタートする予定だと思います。
――そこに向けても気持ちは高まりますね。
そこだけはずっと僕も「バンクを走るまでが復興」と言い続けているのでね。だから、そこまでは何とか責任を持ってやらなきゃなって思っています。“熊本のメインで走りたい”という気持ちがある。若手も育ってきているし、みんなメインで走る力はあるとは思うんですけど。熊本競輪が再開する、そこまでは一応、精神的支柱としていようかなって(笑)。
――そこまでとは言わず、まだまだその先も引っ張っていってください!
いやぁ…、そこから先は保つかわからない。ここからは一年、一年が年齢との戦いになるのかなと思っていて。今回の怪我の治りも遅かったし、そういう部分で年齢の影響がちょっとずつ出てくるんだなと思いますね。気持ち的にはそうでもないんですけどね。
――以前、後輩の瓜生崇智選手が熊本の若手台頭の要因について「中川さんがのびのびとした方だから」と話していました。
自分が若い頃は時代的にも上下関係が厳しかった。そういった雰囲気を自分の後輩には味わせたくない気持ちがあったので、のびのびと自由にやってほしいなって。だから自分から何かを言ったりすることはないですね。聞かれたことに対しては答えますけど、「なになにをやれ」とか強制することはないです。どんどん若手が強くなってきているので、ずっと熊本の雰囲気はいい。
――中川選手が復帰後初勝利をあげた平塚では、仲のいい脇本雄太選手がグランプリ制覇。どんな言葉をかけたのでしょうか?
言葉は「おめでとう!」と。何度も何度も抱き合いましたよ(笑)。同時に、刺激になりましたね。もう今年は打倒ワッキーでいくしかない。
――ずばり! 勝つ術(すべ)は?
わからないです、あはは(笑)。わからないけど、諦めたら本当に終わりかなと思って、そこで。気持ちだけは“打倒ワッキー”で。倒し方はわからないけど(笑)。
――最後に今年の抱負を教えてください!
倒さなきゃいけないので、ワッキーを。その気持ちを常に持ってトレーニングに励みたいと思います!