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【小倉競輪 第67回朝日新聞社杯競輪祭GⅠ・第3回競輪祭女子王座戦GⅠナイター】競輪放浪記《第29回》プロ雀士・滝沢和典(アオケイ紙面掲載コラム)

2025/11/19

【平塚競輪 湘南しらす丸八丸杯 麻雀DAY】

先日、平塚競輪場で開催された、麻雀プロによるトークショー、予想会、麻雀教室などを盛り込んだ異色のイベントは、なかなかの賑わいを見せました。

予想会のステージでは、競輪にまだ馴染みのない麻雀プロたちを、ニレンジャーさんがサポートして、会場の熱気を高めてくださいました。私が推した松坂洋平選手と石塚孝幸選手の「地元ライン」が見事な捲りで初日特選勝利!万車券を的中して個人としても大捲りとなりました。麻雀イベント目当てに来て、初めて車券を購入したという方々も、この興奮を共有し、楽しんでいただけたのは何よりの収穫です。

なんとその翌週、平塚でも一緒だった日吉辰哉さんを含む友人たちと行った京王閣で偶然ニレンジャーさんと再会「君たちまた競輪場にいるんかい!」とツッコミたくなる気持ちだったことでしょう(笑)

 

麻雀ファンの方や友人から「一体競輪のどこにそんなに惹かれるのか?」と聞かれる機会があります。私の答えは決まって「人間ドラマがあるところ」ですが、そのドラマを語る上で、ラインの存在は避けて通れません。

ラインとは、選手同士が連係し、戦略的にレースを進める、他の公営競技には見られない独特の文化です。元々は新聞にも書かれていない、選手と競輪ファンだけが知る暗黙の了解だったと聞きました。

私がラインについて教えてもらったのは競輪好きのバーのマスターが、コースターやロックグラス、シェイカーを並べて選手に見立て、ハイネケンの空きビンを指差し「で、これが中野浩一なんだけど…」とフラワーラインについて説明してくれたのが最初です。

一見シンプルに見える周回の中、目に見えない駆け引きが詰まっていて、個人の力だけでなく、ラインの結束と戦略が勝敗を分ける奥深さが競輪の醍醐味です。

初めて競輪場に来た方々が車券を買って興奮を味わい、世代や分野を超えて文化が受け継がれていくのだと改めて感じる、素晴らしい試みだったと感じています。

 

〈左:滝沢和典〉

滝沢 和典 プロフィール

競技麻雀のプロ雀士。

日本プロ麻雀連盟所属。

MリーグではKONAMI麻雀格闘倶楽部に所属。

愛称はタッキー。

キャッチフレーズは「越後の奇跡」、「麻雀バガボンド」

生年月日: 1979年12月6日 (年齢 45歳)

血液型:B型

出生地: 新潟県長岡市

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編集部

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