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取手競輪場の「S鹿島杯・東京中日スポーツ賞(FI)」は23日に最終日を迎える。12RのS級決勝に出走する鈴木玄人に話を聞いた。
前走の広島記念in玉野でGIII初の決勝進出を果たした鈴木。「力の差を痛感」と唇を噛む。
「映像を越しにしか見ていなかった選手ばかりで、同じレースを走ったことで感じたことがあった。トップの選手たちは周りが見えているし、追い込み選手も含めてタテがある。隙がない」とハイレベルな一戦を体感してこそ得たものがあった。
昨年6月にレインボーカップA級ファイナル(大垣)で3着となり、S級2班へ特別昇級を果たすと、メキメキと競走得点を上げて来期はS級1班に。「度胸満点」という言葉がぴったりのガッツレーサーだ。
ここ数年で関東地区は若手選手が大きく台頭。宇都宮のS班・眞杉匠を筆頭に、埼玉は森田優弥、群馬は佐々木悠葵がビッグ戦線で活躍中。そんな状況に鈴木は危機感を募らせる。
「関東の中でも東京だけが劣勢って感じだし、見返したい気持ちがある。東京にも『勢いある若いのがいるな。強い若いのがいるぞ』と思わせられるように、来年は東京勢一丸となって頑張りたい」とハングリーさが原動力になっている。
決勝は山口多聞-鈴木-長島大介-雨谷一樹で関東4車結束。3番手の長島は「向こう(北日本勢)も2段駆けだし、並んだ方が良いのかなと」と並びの経緯を語った。スタートの速い雨谷が1番車にいるし、関東勢の前受けが可能なら鈴木はS級初優勝のチャンス。年明けに控える地元・立川記念へ弾みを付けたいところだ。