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玉野競輪「サテライト山陽カップ/CTC杯 (FI)」が10日に最終日を迎える。11Rガールズ決勝を決勝に出場する児玉碧衣に話を聞いた。
「スイッチを入れないと」
これも一つの試練なのだろうか。児玉碧衣の表情が浮かない。
「グランプリ出場が決まっているからこそ、グランプリの意識もまだなくて。“もう少し賞金を上積みしなくちゃ”とか“獲らなきゃあとがない”って気持ちがないからなのかな…」
そして、突然ポツリと言う。「才能がないんです」
「運動神経が良いとか頭が良いとか、色々な才能があると思うんですけど…。私には努力する才能がないんです。やればできるのかもしれないけど、その才能がない」と悲観ムード。
本人のコラムでも話題に上がったが、10月下旬に黄檗山、通称「お寺」で5泊6日を過ごした。違反の罰則として特別指導訓練を受けなければならないため、仕方がないこと。ただ、タイミング的に競輪祭前ということもあって、児玉のモチベーションを左右した。
「6日間、自転車にも乗れないし練習していても、その期間でどうせ脚が落ちちゃうなって思って1ヶ月ダラダラと。これだけ練習をやらないのは選手になって初めて」と不安を抱きながらも豊橋、玉野としっかり連続で優出。
2日目、レース後に「初日に1周ちかく行って少し不安は解消。だから(予選②)今日はあえて捲りで、どれだけ行けるかなって。トルク、踏み出しにモタつきがある。やっぱり脚力が落ちていますね。でも、あと少しで戻ってきそうな感じがする。練習をやればやるだけ戻ってくると思うので、あと一週間、競輪祭に向けてやりたい」と話した。
長年、ガールズケイリンの顔として活躍してきた児玉。多くの注目、期待を背負って突っ走ってきた。いつだって自然体なのも彼女の魅力。走り、人柄で周囲を魅了するのも“才能”だ。年末、最後に笑うために。児玉のスイッチがオンになるのを待ちたい。