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久留米競輪場の「第2回オールガールズクラシック(GI)」は28日に最終日を終えた。地元GIという大舞台で見事に完全優勝、9年連続でグランプリ出場を決めた児玉碧衣に話を聞いた。
誰よりも今大会にかける想いは強かった。
前検日、地元での大一番を前に児玉は「地元でのGIは最初で最後かもしれない。地元のお客さんが来て、どこの競輪場よりも名前を呼んでくれると思う。その声援を力に変えて『完全優勝』したい」と意気込みを胸に乗り込んだ。
まさに、有言実行の完全優勝だった。
「地元のGIでグランプリ出場を決められたのは嬉しい。競輪人生の中で、一番なんじゃないかと思うぐらい、本当にお客さんの声援がすごかった。脚見せで『どこの応援団?』ってぐらい碧衣コールが聞こえて、緊張がほぐれて力になりました」と喜びを口にした。
続けて「スタート牽制はあそこまで入るとは思わなかったし、我慢比べだった。詩が上がってきて、真緒も下げる形になって、カマシも自分の頭の中にはあった。でも、後ろには連日、伸びていた吉川さんがいたので、1周行ったら抜かれるなと思い、捲り勝負に切り替えた」とレースをふり返る。
昨年は骨折からパールカップ優勝の復活劇、今年は体調不良から立て直してグランプリ出場へ一番乗り。“女王”は訪れた逆境を乗り越え、強さを証明した。
「ウィナーズカップで悔しい思いをして、こんなにも差があるのかと。その次の日から死ぬ気で練習をしてきた。(9年連続グランプリ出場決定に)ホッとしています。去年はパールカップを獲った後は、気持ちの面での難しさもあって、それ以降のGIの成績はパッとしなかった。なので、気持ちを切らさずにこの調子で飛ばしていきたい」と勝って兜の緒を締める。
「『やっぱり児玉は強い』というレースができるように、もっともっと上を目指せるように頑張りたい」と締め括った児玉。その言葉と表情には“絶対女王”としてのかつての力強さが戻っているように感じられた。