グレードレース

KEIRINグランプリ2023 ヤンググランプリ・前検日インタビュー

2023/12/27

立川競輪場では28〜30日の3日間、「KEIRINグランプリシリーズ」が開催。28日はメインレースで「ヤンググランプリ(GII)」が行われる。出場する9名の選手に話を聞いた。

ラインができるのは太田海也-山根将太の岡山勢、犬伏湧也-上野雅彦の四国勢、吉田有希-橋本壮史の茨城勢の3つ。北井佑季、中野慎詞、志田龍星の3人は単騎となった。

 

(左から)犬伏、北井、太田

 

①太田海也 「前で自力」

 

 競技も競輪も、とても充実した一年だったと思う。昨年は脚力で勝つ感じだったけど、走るごとに流れの中でレースをしていくっていうのが分ってきて、レースを楽しめるようになってきた。競輪祭ではラインに助けられて、ドームで風の影響もなく自分の力を5日間出し切れたと思う。

 

 その後はナショナルチームの沖縄合宿で3週間、練習を死ぬほどやってきた。疲労も溜まっていたので、休養に充てた。僕は鉄フレームとカーボンに違和感はあまり感じないタイプ。単発レースは経験ないけど、競技ではあるし、その経験を活かせたら。僕が前で自力で頑張る。

 

②北井佑季 「単騎」

 

 佐世保記念は4日間、しっかりと自分の力を出せたけど、準決勝で負けてしまったので決勝に乗りたかった。今年一年間は、上手くいった部分と思うようにいかなかった部分、半々だったかなと。勝つべきところで勝つことが今後の課題だと思う。

 

 ここまでの調整は、今までの練習方法を変えずにやってきた感じだし、体調も普段と変わらない。基本は立川で練習することが多くて、他にはないすごい重たく、直線が長い特徴的なバンクかなと。普段から練習しているのはアドバンテージになると思う。

 

僕にとっては、ヤンググランプリは今年が最初で最後。しっかりと自力で頑張りたい。

 

③犬伏湧也 「自力」

 

 今年はGIの決勝に勝ち上がれて充実した一年だった。来年は決勝でしっかり活躍して結果を残せるように頑張りたい。そこに必要なのは自分の気持ちだと思う。もっとメンタルを強化したい。

伊東記念の欠場体調不良。2日目の朝、起きたら体調がすごく悪くて。アデノウィルスだった。しっかり治して計画的に練習はできた。仕上がりに関しては、いつも通りの調子に戻ってきていると思う。

立川記念を走った時は、まだ暖かった。それでも指定練習を乗った感じは走りやすいイメージはあった。風は…やっぱり小松島の方が重いので、こっちは少し軽く感じる。

 

四国の先頭で。自分と上野君で優勝争いができるように頑張りたい。

 

(左から)山根、吉田、上野 

 

④上野雅彦 「犬伏さんへ」

 

 怪我もあって諦めかけたけど、目標だったヤンググランプリに出場ができて良かった。伊東記念は腰痛が出て欠場したけど、休んだら良くなった。中13日は結構追い込んで、その割には脚の感じがすごく良いので楽しみ。

 

 立川は直線が長くて重くて、風もあるイメージ。僕は犬伏さんの番手で。ルーキーチャンピオンの時も、一緒の並びだった。最初は僕が前を志願したけど、この並びの方がお互いの力が活きるのかなと。ヤングを想定して一緒に練習をやったけど、僕が全開で駆けた2倍ぐらいの勢いで行っちゃうので、すごい集中しないと付いていけない。付いていくことが大前提、じゃないと犬伏さんに迷惑がかかるし、自分も勝負圏がないので。

 

⑤吉田有希 「自力」

 

 春先までは上手く成績をまとめていたけど、落車でリズムを崩れた時期があった。前半はぐずっていた感じで、後半は徐々に調子を取り戻せたかなと。

前回の静岡は寒暖差アレルギーの症状みたいなのが出て、久留米よりも体の動きは良くなかった。そこからは体調面も良くなったし、練習でも寒い中で体は動けていたと思う。

 

去年のワンツー(菊池岳人が優勝、吉田2着)でお腹いっぱい(笑い)。今年は去年以上にハードパンチャー、すごく強い選手がばかりなので、上手く走らないと。話し合って、僕が前で、と志願。6つ上の先輩の後ろを付くなんて恐れ多いので(笑い)。

 

⑥山根将太 「太田君へ」

 

前半の方が頑張ったかなと思ったけど、後半にかけて酷くなっていた。体調は変わらないけど、何が要因か分からずで。

 

前走の玉野は、失格もあってS級点がやばくて勝負駆けの気持ちで走った。成績は良くないけど、点数が取れて良かった。その後の松阪は腰痛で見送って、ここまではいつも通りに練習はできた。前回の立川記念は初日に失格だし、完走したい(苦笑い)。

 

 僕は何もできないので、太田君に付かせてもらおうかなと。番手回りは23回ぐらいあって全部ダメなので、千切れないように頑張る。

 

(左から)志田、橋本、中野

 

⑦中野慎詞 「単騎」

 

 競輪に関してはもっともっと勉強しないと。競技に関しては、国際大会でメダルを獲れているし、世界に行っても勝負できる手応えを感じている。自分の長所を活かすことができれば、戦える位置にはいると思うので、パリ五輪でのメダルを目指してトレーニングしていきたい。

 

 競輪祭はやるべきこともできていないし、自分でやるって言ったこともできていない全く評価できない開催だった。このまま終わるわけにはいかないし、また競輪を走る時にもっと戦えるように勉強あるのみだと思う。

 

 ここまではナショナルチームの合宿を沖縄で3週間をやって、23日に帰ってきた。追い込んできたので、体の状態面は悪くないかなと。あとは疲労が回復しているか。帰ってきて鉄フレームに軽く乗って調整はしてきた。

 

バンクコンディションはみんな同じ条件だし、指定練習の脚自体の動きは悪くないので自信を持って走りたい。僕は単騎で一人で優勝を目指して戦いたい。

 

 

⑧橋本壮史 「吉田君へ」

 

 優勝もできて、大きな怪我もあった。栄光と挫折の両方を経験できた一年だった。3か月も長い期間を休んだことがなかったけど、メンテナンスのことに関しても違う視点から成長に繋がるような経験ができた。

 

 前回の松山は最終日こそ捲りになったけど、仕掛けて力を出し切れたと思う。そこからは自転車をいじりつつ、練習はしっかりとやってきたつもり。

 

 ヤンググランプリは初めてで勝手が分らないし、いつも通りの気持ちで挑みたい。吉田君に任せる。番手の経験は少ないけど、久留米の優勝も番手だったので、しっかりアシストしたい。

 

⑨志田龍星 「単騎」

 

 初めてGIに出て、だいぶ大きい壁を感じた一年だった。前走の松阪は良くはなかったけど、その後はいつも通りに練習。最近、新車が来たけど、あまり練習で乗れていなくてレースで3場所乗っただけ。立川どころか関東を走ること自体が初めてで。でも、指定練習を乗った感触は思ったよりも軽かったかなと。

 

 単騎で行けるところから狙って頑張りたい。