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京王閣競輪「Odds杯Sちくま杯スポニチ杯(FI)」は30日に2日目を迎える。S級一般戦(6R)を走る上田尭弥に話を聞いた。
初日予選の上田は後方から打鐘を目かげて仕掛けるも、小川丈太も素早い巻き返しに出る。両者の踏み合いの上を染谷幸喜が捲って、石塚孝幸が差して南関ワンツー。上田(8着)と小川(9着)は共倒れの結果となった。
し烈な先行バトルに上田は「捲りでも良いかなと思ったけど…、それじゃあ成長はないと思って」と己を貫いた。
「一番、良かった時期ってラクをして勝っていた。人の動きに乗っての捲りとか、人任せ的なところがあった。今は負けたとしても、レース内容に価値のある走りをしようと内容を重視。周りからも『レーススタイルが小さくなっている、上じゃ通用しない』と言われてハッとした。今は脚を使って、レースを走りながら成長していきたい」と自分を取り戻した様子。
熊本では上田の同期・嘉永泰斗がブレイク中。同士でありライバルでもある嘉永について「同期だし、比較されることが多い。意識しすぎて苦痛に感じた時期もあった。だけど、自分は自分だし、今は自分のレーススタイルを崩さずに先行基本に走ろうと思ってやっている」と話す。
年始めは競走得点が100点を切るほどスランプに陥っていたが、上昇カーブを描き確実に“らしさ”を取り戻している。「もう調子を落としたくない。落ちた分、這い上がるだけ!」と己を鼓舞する上田の瞳には、もう迷いはない。