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千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で20日から「PIST6 Championship」の「ファーストクォーター」ラウンド7が開幕。準決勝C(6R)に出走する小嶋敬二に話を聞いた。
シン・ゴジラならぬ「シン・コジマ」?!
53歳、小嶋敬二の勢いが止まらない。前検日、自己ベスト更新の10.517でタイムトライアル全体1位と勢いづくと、レースでもパワーを遺憾なく発揮。
1次予選、単勝1.1倍と人気を集めた小嶋は前の動きに乗って上昇すると、そのまま先行態勢へ。ピタリとマークする河村雅章を振り切り、2周を逃げ切り勝ち。
弾ける笑顔で検車場へ戻ってくるなり「単勝1.1倍? 1.0倍じゃないのかい。俺、人気ないなぁ(笑)」と周囲の笑いを誘った。
タイムトライアルの結果は自信になっているのかと聞けば「いや、そういう訳でもない。“全日本トラック”を観戦して、トップ選手たちの走りを見て刺激を受けた。強すぎて参考にならなかったけどね(笑)。でも『自分も頑張ろう』って気持ちにはなりましたね」。
先週末に伊豆で開催されたトラック競技の国内最高峰・自転車競技選手権でのサイクリストたちの熱戦が小嶋に火をつけた。
2次予選は最後方6コーススタートも、残り3周以降は周囲の動きに合わせて切り替え、切り替え、終始4番手以内をキープ。残り1周で前の三浦雄大の捲りに乗って、最後は鮮やかに差し切った。
勝ち上がり戦では自身2度目となる2連勝と絶好調、もちろんトークの方もペラは回って絶口調だ。場内での勝利者インタビューが若干、長いような…。
これまで4.77のギヤ比をベースに走ってきた小嶋だが、今節は『5.17』を使用。「全日本トラックで太田海也が使っていてパクリです!」とパリ五輪代表の有力候補の名を挙げた。
デイとは打って変わって立ち回りの巧さを見せたレースについては「誰かの番手、番手とその都度、切り替えていこうと。良い位置を取って、捲りか追い込みで勝負するつもりだった。デイでは先行の感触を掴めたし、あとはどれだけこのギヤで立ち回れるかを試したくて。この2走で考えていたことを試すことができた」と手応えアリな様子。
小嶋は今節で13回目の出場。過去、準決勝へ6度進出も最高順位3着と決勝進出を果たせていない。「まだ決勝を走ったことがないので、決勝を走りたい」と本人も決勝への思いをこれまで幾度も口にしていたし、今回こそはと期待は高まるばかり。
レースはもちろんだが、常にファンを喜ばせようとする小嶋の元気いっぱいなパフォーマンスにも注目していただきたい。