アオケイ・小田競・中部競輪・競輪研究4紙合同の競輪サイト
青森競輪場では「ニッカン・コム杯(FⅡ)」が3日に初日を開催。3R のA級予選で1着スタートを決めた中澤央治に話を聞いた。
58歳、中澤が気迫の白星発進だ。目標の吉堂将規が主導権を握ると、田中和磨の捲りを牽制して絶好展開をモノにした。
「恵まれたよ。吉堂君は復調途上でね、だから最後は抜けたんだと思う。だけど、自分もちゃんと仕事ができたので。やっぱり1着は嬉しい。モーニング開催だから、たっぷり時間がある。1日、気分良く過ごせるよ」とにこりと笑う。
かつてはGI戦線で戦っていた中澤だが、今も競輪と向き合う姿勢は変わらない。
「GIを目指してやっていた頃とは違うけど、(級班が)落ちてからも今日みたいに良い着が取れることもある。面白いよね。自分より上の先輩が頑張っている姿を見て、頑張ろうと思う自分がいる」
そんな中澤のもとには、後輩たちも相談に訪れる。
「この年齢になって、40、50歳になった選手たちに練習の仕方や気持ちの切り替え方を聞かれることが増えた。“中澤さんみたいに頑張りたい”って言ってもらえると嬉しくてね」
還暦まであと2年。
「まずは大きなケガなく、気持ちが続く限り頑張りたい」と言う。
年齢を重ねてもなお、競輪と真っすぐに向き合う姿。これぞ、ベテランの矜持だ。