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第77回日本選手権競輪を優勝した「アオケイ」スポンサードの山口拳矢選手。若きダービー王に今年のふり返り、グランプリ直前の心境を語ってもらいました。また、プライベートでは意外な一面を暴露?
――2023年、競輪とプライベートで個人的なビッグニュースを教えてください。
山口 競輪はやっぱり、ダービー優勝ですよね。
――その優勝されたダービー改めてふり返ってみていかがですか?
山口 初戦を1着スタートで飾れて、中部から準決勝に進んだのは橋本優己と僕の二人。優己と「もしかすると一緒になるかもね」っていう話をしていてたら、本当に一緒になった。
前後どうするか、は結構、迷いましたね。最初は「僕が前で」となったけど、話しているうちに自信がなくなってきて。
その前のレースが3番手追走の3着だったし、内容的にも不安が残っていた。そうしたら、優己が「全然、僕が前でも」と言ってくれたので、任せることに。
レースは自分の理想の展開になってくれましたね。優勝は本当に全く実感が湧かなくて、しばらく経って色々な取材を受けて実感が湧いてきたって感じでした。
――ダービー優勝後、気持ちの変化はありましたか?
山口 僕自身は変わっていないつもりでしたが、怪我が怖くて思い切ったレースができなかったり、気持ちにブレーキがかかって消極的になってしまっていたと思います。
オールスターでの落車後はリズムも流れも悪くなり、自分としても物足りない成績になってしまった。
――ここまでの調整は順調ですか?
山口 普通は1ヶ月も空くこともないので、やりたい練習もやれているし、調子は上がってきている感覚はありますね。
――さて、プライベートの方ではどうでしょう?
山口 う~ん、何かあったかな…。(結構、考える)
…あ!甥っ子ができました。(声を弾ませる)
――“拳矢おじさん”になったんですね。子どもは好きですか?
山口 いや、苦手なタイプ(笑い)。自分の子ども?それが僕、結婚願望すらないんです。
――そう言われると、そんな感じにも見えますね(笑い)。まさかの「結婚願望なし!」ですか。それは書いてもOKな情報ですか?
山口 はい。あ、でも「今は」って書いておいてください、一応(笑い)。
身内だからなのかもしれないけど、子どもって可愛いですね~。
将来、競輪選手を目指すってなったら? 僕は良いと思いますよ、やりたいって言うなら。自分は反対しませんよ。
――ご家族繋がりのお話で、お父さまの幸二さんに言われて印象に残っている言葉ってありますか?
山口 え~…思いつかないです。そんな名言とかはなかったですよ。もしかしたら僕が聞き流していただけかもしれないけど(笑い)。
――グランプリが開催される「立川」と言えば、幸二さんが初めてグランプリを獲得した競輪場ですよね。
山口 そうですね、そういう点では縁を感じますね。自分も100勝を達成したバンクだし、相性も悪くないのかなと。
――中部は拳矢さんだけですし、単騎戦になるのが自然な流れですが…。
山口 絶対ないですよ、深谷さんとの連係は(笑い)。元・中部、“元”ですから(笑い)。
――来年はSSとして、中部地区で自分の立場や役割をどう考えていますか?
山口 あんまり自分は引っ張っていくタイプではない。それに練習がめちゃくちゃ強いってわけでもないし。
(中部地区の若手は)みんな、練習の力を出せれば全然、通用するレベルだと思っています。
練習では僕よりも強い選手もいるし、「自分も」っていう風に思ってくれたら良いですよね。A級にも楽しみな子はいますね。
――お父さまの幸二さんは立川(98年)、平塚(11年)とグランプリを2度優勝。史上初の親子制覇がかかります。
山口 父も初めてのグランプリ出場が立川だったので、縁を感じていますね。
――立川のイメージはいかがでしょう?
山口 やっぱりすごく重たいイメージ、風が強くて。でも、節目の100勝を達成して縁起が良いバンクだし、相性的にも悪くはないと思いますね。
――アップ中に聞く勝負曲やルーティーンはありますか?
山口 いつも曲は適当に流しているだけですね。ルーティーン…。
結構、直前までリラックスして過ごしていますね。10分ぐらい前までみんながいる控え室にいて、しゃべったり、漫画を読んだりしています。
――そんなにのんびりと?
山口 直前控え室はちょっとピリピリしていて疲れちゃうんですよね、30分もあそこにいられない(笑い)。
そういう空間にいて気持ちを高めたいっていう人もいると思うんですけど、僕は疲れちゃいますね。
――最後にグランプリへの意気込みをお願いします!
山口 気負うことなく、なるようにしかならないので。楽しみの方が大きいですし。初出場、初優勝を狙って頑張ります!
〈プロフィール〉
山口拳矢(岐阜・117期)
デビュー2020年7月9日(名古屋)完全優勝。
続く四日市、豊橋でも3開催連続で完全優勝を達成し、8月22日付でA級2班へ特別昇班。
特別昇班後、四日市、名古屋、和歌山で3開催連続で完全優勝すると、
9月25日付でS級2班へ特別昇級を果たす。
デビュー戦から負けなしの18連勝、119日で達成となった。
チャレンジ制度導入後、18連勝でS級特別昇級を達成したのは深谷知広、寺崎浩平に次いで3人目の快挙。
2023年主な成績
2月 施設整備等協賛競輪 in 伊東温泉(G3・伊東)➑・1・①・優勝
5月 第77回日本選手権競輪(G1・平塚)1・3・②・優勝
7月 開場74周年記念 金鯱賞争奪戦(G3・名古屋)➊・2・①・優勝