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玉野競輪場の「開設71周記念・ひろしまピースカップ(GIII)」は22日に2日目を迎えた。二次予選(12R)を走り終えた松井宏佑に話を聞いた。
赤板過ぎに原田研太朗が上昇すると、前受けの松井宏佑は下げて小原唯志と3番手で併走に。打鐘4角で踏み込んだ小原を原田が突っ張って、小原は空いた3番手に入り込む。6番手に下げた松井がホームから反撃に出るも田中晴基が離れる。脚の違いを見せた松井が圧勝ゴールで、懸命に追い上げた田中は保科千春と2着同着。
レース後、松井は「前からで行けるところから、すかさず行こうと。(小原にフタをされた場面について)引いても今後に繋がらないので。でも結局、前に入られたけど、落ち着いて仕掛けられた。必死に踏んでいて後ろのことは分からなかったです。踏んだ距離は短かったけど、風が強くてゴール前では結構一杯だった」とふり返った。
「この一年、しっかり“競輪”ができた」
前検日の松井の話の中で「競輪ができた」という一言が印象的だった。自転車競技から離れ、競輪に専念したこの一年。松井自身も確かな手応えを感じていた。
「自分の成長を感じられたし、もっと成長できると思う。SSも夢じゃないかな、と。チャンスがあれば、来年こそ『絶対に獲る』という強い気持ちで走りたい」と言葉に熱がこもる。
松井が目指す“競輪”とは。改めて聞いてみた。
「自分の脚質だけじゃなくて、後ろの選手の脚質も考えたレースをすること。今日みたいにフタをされて引いてしまうと、やっぱり3番手の選手はキツいと思う。自分は前を取って突っ張って、長い距離を踏めるようなタイプじゃないし、少しでも前々にいて後ろをしっかり連れ込んで、ラインで決まるレースがしたいです」
そういったマインドの変化の裏に、南関のエース・郡司浩平の存在あるという。「影響を受けているのは郡司(浩平)さん。付く選手みんなが付きやすいって言いますね。自分も郡司さんのレースを参考にしています」と話す。
競輪祭は1/2車輪差の準優勝に終わり、タイトルまであと一歩と涙を飲んだ松井。来年こそ、その悔しさを必ずや晴らしてみせる。