グレードレース

【ひろしまピースカップ】宿口陽一「佐々木にも関東を引っ張る“柱”に」

2023/12/21

玉野競輪場の「開設71周記念・ひろしまピースカップ(GIII)」は20日に初日を迎えた。9Rを走り終えた宿口陽一に話を聞いた。

競輪界の勢力図は一年ごとに変わる。近年、元気のなかった関東勢だが、同じベクトルを向き始め「結束力」という大事なピースが揃った。10年間君臨したSSの座から平原康多は陥落となったが、新たに眞杉匠というニューヒーローが誕生した。

 

あっ旋停止から戦列復帰した吉田拓矢や発展途上の森田優弥、そして眞杉。この3人を中心に関東勢の若手の士気は高まっている。そんな今の関東勢を宿口はどう見ているのか。

 

 

 

「大エースには武田(豊樹)さん、平原(康多)さんがいるけど、次世代の若手が頼もしい。特に眞杉の周りは鼻息が荒い(笑い)。そこに佐々木にも加わってほしいんです」と宿口は言う。

 

前回の別府記念に続いて今回も同あっ旋となり、初日の一次予選で連係した佐々木悠葵への思いを明かした。

 

「別府で2回連係して、僕が感じたことを佐々木に伝えさせてもらった。もう一皮剥けてほしいと思っているし、復帰した吉田や眞杉、森田たちと同じように関東を引っ張る“柱”になってほしい」と話す。

 

一次予選、レースは下げた渡口勝成の巻き返しを磯島康祐が突っ張る展開。隊列が短くなった最終ホーム、すかさず佐々木が仕掛けて最後は宿口が差して関東ワンツー。

 

レース後の佐々木に話を聞くと「最近、宿口さんとは連係が多くて失敗ばかり。力を出し切れるように、と思っていた。別府の話?自分の気持ちの弱さを指摘されました。落車が多かったのもあって、確かに見てしまうことが多くなったと自分でも感じる。その辺りの意識を持って明日以降もしっかりと戦えたら」と表情を引き締める。

 

 

 

佐々木は柔軟でクレバーな走りができる上に、捌ける器用なイメージ。選手にとって『心技体』どれも欠かせない要素だが、自力選手にとって『仕掛ける勇気=心』の部分は特に大事な部分に思える。来年は佐々木にとって真価を問われる一年となりそうだ。