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玉野競輪場の「周防国府杯争奪(GIII)」は5日に最終日を迎えた。地元記念6連覇を達成した清水裕友に話を聞いた。
レースは清水がスタートを決めて、犬伏湧也-取鳥雄吾-清水-松浦悠士の中四国4車が前受け。赤板で高久保雄介-村上博幸が上昇するも、突っ張られる。高久保は外併走で必死に抵抗するが、アクセル全開で踏む犬伏に屈する。最終バックで取鳥が番手捲りに出ると、その上を古性優作が猛スピードで捲り上げる。2度、清水が牽制しブロックし、最後は取鳥を交わして優勝。
前人未到の6連覇。前検日には「6連覇したい。いや、します」と宣言し、中四国の結束力を見せつけた。大一番、清水はレース前の心境をこうふり返る。
「チャンスがある位置。みんながそれぞれの仕事をして、ゴール前勝負できるようにという気持ちでした。とにかく連係を外さないように、まずは追走に専念という一心でしたね。基本は作戦通りだったけど、高久保さんの抵抗がすごくて。そこで消耗してキツかったし、前の二人が強すぎて追走一杯みたいな感じ。バックでは古性さんのスピードもかなり良くて、ちょっと当たって止まってくれたらと。なかなか内に戻れず、松浦さんに仕事をさせてしまって申し訳なかったです」
ゴール後は6連覇の余韻を噛みしめるかのように、ゆっくりと周回して戻ってくると、拳を何度も高く上げてファンの大歓声に応えた。
「優勝できて嬉しい気持ちはあったけど、キツさもあった。正直、抜けないまであるかなと。防府はプレッシャーに負けそうなところもあって、いつもよりは肩の力を抜いてリラックスして走れたかなと思います。4日間の仕上がりは良かった。でも、緊張なのかは分からないけど、今日に関しては周回中から重たく感じました。来年は新しいバンクで、良い緊張感の中で走れると思うし、1年間しっかりと練習を積んでいきたい」。
次走の競輪祭に向けては「毎年、ここを優勝して競輪祭に行っているので、今年もまた同じルーティン。けど、競輪祭の成績は悪い(苦笑い)。優勝を狙っているし、優勝してグランプリに行きたい」と言葉に力を込める。
初日に腰痛で無念の当日欠場となった桑原大志について「桑原さんには『しっかり優勝してこい』と言われたし、良い報告ができる」と声を弾ませた。また、二次予選と決勝でワンツーを決めた取鳥の存在についても「雄吾とは同級生だし、練習でもおんぶに抱っこ。もちろん、これからもしっかりとしがみつきたいと思います(笑い)」と笑顔を見せ会見場を後にした。