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PIST6 「これで引退します」と佐藤佑一

2023/11/05

自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship(ピストシックス チャンピオンシップ)」。4日は「サードクォーター」の2日目が行われ、11Rの順位決定戦Eでラストランとなった佐藤佑一に話を聞いた。

 

11R発走前から、周囲が慌ただしい。

これがラストランとなったが、残念ながら6着。ただ競走後の検車場には引き揚げてくる佐藤待ちの為に、レースを既に走り終えていた選手がズラリ。

順天堂大学自転車部からの同期の戸田洋平を筆頭に、92期同期の金野俊秋、河村雅章らに加え、師匠でもある小泉俊也、更に佐藤の引退を聞きつけ、その場に残っていた選手たちだ。

 

更に運営側の粋な計らいの下、レース後には敢闘門のお立ち台でお客様への引退の報告会も行われた。

 

温かい拍手がなり響く中、佐藤が検車場に登場すると選手たちを代表して小泉俊也と戸田洋平が花束を渡すと、佐藤も感極まり涙を流す場面も。

更に胴上げも行われ、周りの選手たちも大いに引退の場を盛り上げる。

 

「引退の事は変に周りに気を使われるし、普通に皆さんには走ってもらいたかったので、本当に近しい人にしか話していませんでした」と佐藤なりの気遣いがあった事を話しながら「小倉(今年1月)の落車で期間が空いた時に色々考える時間も取れて、そこで引退を考え出して、今回のPIST6でラストランにしました。自分もアマチュアの頃から自転車競技をやっていたのでPIST6が好きで、ここにも17回走らせてもらいました。最後にPIST6で走り終えられたのは良かったです」と語り出してくれた。

 

引退の時期に関しては「ここの斡旋が入った時に引退を決めましたが、参加選手を最初はチェックしていなくて、まさか師匠の小泉さんや大学からの同期の伊藤信や戸田洋平、元同県で同期の金野俊秋や同期の河村雅章がいる事は全然知らなかったんですよ。たまたまとはいえ、彼らがいる開催で引退を飾れたのは良かった。それに大学の時の同期は4人いたんですが、選手になったのは今回参加の3人。もう1人もわざわざ駆けつけてくれて敢闘門の所で見ていてくれたのも嬉しかった」とお世話になった人たちにも気を使う。

 

とはいえ、まだまだ40才の92期のA1。引退には早いと思われたが「やり尽くしました」とキッパリ。

思い出に残ったレースの問いには「う~ん」と少し悩んだものの「全部ですね」と語ってくれた。

今後については「まだ正式には決まっていないんですが、影ながら競輪を応援できれば」と語りながら、「本当にたくさんの人たちに支えてもらってここまで来きました。感謝しかないですね」と選手生活最後のインタビューを締め括ってくれた。

佐藤佑一選手の今後の活躍を期待する。

この記事を書いた人
渡辺