アオケイ・小田競・中部競輪・競輪研究4紙合同の競輪サイト
今年4月29日、久留米G3「大阪・関西万博協賛競輪」で通算500勝を達成した中川誠一郎(44=熊本・85期)の通算500勝記念祝賀会が29日、熊本市内のホテルで行われた。
選手や関係者、抽選に当選したファンら約270人が集まった。
中川は「残念ながら、出席できなかった緒方将樹(24=熊本・117期)君の見事なカマシ不発に乗って差し切って、無事に500勝を達成できました(笑)。ありがとうございます」と笑いを誘うと
「力も落ちているし、1勝が遠くなってきているとは思うのですが、僕が1勝したらみなさんも家で祝杯をあげていただけると嬉しい」とお酒が好きな中川らしい表現であいさつを述べた。
最後は「来年、熊本競輪場も再開される予定(2024年6月めど)。まだまだ頑張っていきたい」と力強く意気込みを語ると会場は大きな拍手に包まれた。
今年1月に記者が取材したロングインタビューでは「熊本競輪復興」へ熱い思いを語っている。
「ずっと「バンクを走るまでが復興」と言い続けてきた。だから、そこまでは何とか責任を持ってやらなきゃなって思っているし、「熊本のメインで走りたい」という気持ちがある。若手も育ってきているし、みんなメインで走る力はあるとは思うんですけど。熊本競輪が再開する、そこまでは一応、僕が精神的支柱としていようかなって(笑)」。
スター選手ともなれば孤高な一面があるイメージだが、先輩後輩問わず慕われており、中川の周囲には人が絶えない。
これほどまでに多くの選手や関係者、ファンに愛されるスター選手も珍しいのでは。ある選手はいう。
「誠一郎さんは誰に対しても、いつでも同じ態度で接してくれる。今、後輩たちがノビノビとやってこられているのも誠一郎さんがいたから。熊本勢の雰囲気がいいのは、良くも悪くも誠一郎さんが先輩だからです(笑)」。
火の国・熊本の中心には、中川誠一郎あり。これまでも、この先も中川は熊本の顔としてけん引していく。